60年以上前、ブラジルを経て、被爆地広島に派遣された1人の宣教師(ドイツ人)G.トーラ師は
呉教会担当時代から、青年労働者の労働環境・人生への可能性の向上へ熱い情熱を持ち、
その分野での働きを始めましたが、人事異動で下関の地に移動し、細江教会・天使幼稚園を担当された。

その任を果たしながら、初心の労働者層への思いは続き、1966年、関門海峡・北九州を一望にする
日和山・丸山の丘に「労働教育センター」が、古い日本家屋を購入してスタートします。

1973年、ドイツのケルン教区と労働組合の支援を受けて、上智大学社会経済研究所下関労働教育センター
として、更に新しく現存の施設をもって広島以西、北九州市を含み活動の視野に入れて歩み出す。

カトリック教会の社会的教説「Rerum Novarum(レールム・ノヴァルム:労働者の境遇)」(1891年)から
「Gaudium et Spes(ガウディウム・スペス:現代世界憲章)」(1966年)へ至る現代世界への向き合いからの
メッセージをセミナー、巡会学習会の形で継続する。

特に20世紀末の「Laborem Excercens (ラボレム・エクセルチェンス:働くことについて)」(1981年)
の前後に展開されたグローバル化人類社会への指針の伝えと実践が任務とされた。
更に、東南アジア・太平洋地域に展開されたイエズス会「SELA」(Socio Economic Life in Asia)の活動は
センターの視野と連帯を広げ深めその動きは市民社会のそれに貢献した。

例を上げれば、1999年8月末の東ティモール住民投票による独立への道程への関与は
日本の端っこの地方からの市民の世界関与であった。
息の長いカトリック労働者運動の東アジアとの連帯の一つの拠点でも有ったしこれからも一層期待される。

20数年前学校法人から宗教法人カトリック・イエズス会下関労働教育センターの事業体になるが、
運営委員会・支える会等一般市民と共にその運営・活動を模索している。

非核平和構築、原発文明からのExodus(エクソドス:脱出と新しい世界への運動)の市民的核が長年の歩みを
継続して、自然環境との共生の多様な試みとその破壊への対峙、人権と平和への希求で有り国民主体の
基で有る憲法の正しい維持、境を越えた人間といのちの尊重に関わる思索・活動の市民的場として、
未来へ向かっている最前線に根を張ろうとしている。

人の優しさと強靭さを培う言語・音楽を始め様々な文化活動も含めて、これからの新しい繋がりと
生き方へ人々を招く出会いの場である。
別けても、苦悩の歴史認識を深め、東アジアとの共生が絶えず
「愛と正義と平和な世界」への光・道・いのちでありたいと志している。